決して治療のハウツー本ではない。
統合失調症にまつわる歴史的な考察から始まり、精神科治療(薬物、ECTだけでなく、OT、絵画療法、音楽療法、カウンセリング等々)の批判的吟味、精神科病院についての著者の考え、デイケアについて、最後に統合失調症をとりまく諸問題を語る。
「精神科に興味がある」くらいの人が読んでも面白味はないかもしれない。仕事として精神科に関わっている人がこういう本を読んで、著者の考えに賛成したり反対したりしながら、自らの相対的な立ち位置を確認する、そのための本と言える。
本文ではないが、あとがきには中井久夫先生についての逸話がいくつか書かれており、やはり凄い先生なのだなぁと感じた。
どんな感じか参考になるよう、「カウンセリング」についてのページの写真を載せておく。
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